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それぞれの最終楽章・平穏死(1)

特別養護老人ホーム常勤医・石飛幸三さん

 「ふたりのモンスター(家族)がいます。気を付けて下さい」。東京都世田谷区にある特別養護老人ホーム「芦花ホーム」の常勤医になって初めて、入所者の家族会に出る私に、施設長はそんな言葉をかけました。

 一人目のモンスターがTさん。元労働組合の役員で舌鋒(ぜっぽう)は確かに鋭い。「認知症の高齢者に、なぜ1500キロカロリーも栄養を与える必要があるんだ。無理やり食べさせるから、誤嚥性(ごえんせい)肺炎になるんだ」「この前の会でも同じことを言ったのに、何も変わっていないじゃないか」と言います。誤嚥性肺炎は高齢者に多く、ものをのみ込む機能が落ちるため、飲食物や唾液(だえき)が誤って気管に入るために起きる肺炎です。

 Tさんには、そう語れる実績がありました。認知症になった8歳年上の妻の介護を自宅で8年間続け、どれくらい食べさせれば調子がいいのか、身をもって体験していたのです。

 私が常勤医になった頃のホーム…

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