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 1969年の第1作公開から来年で50年。山田洋次監督(86)が前作から22年ぶり、50作目となる「男はつらいよ」シリーズの新作に挑むことになり、さくら役の倍賞千恵子さん(77)や、松竹の大角正常務、深沢宏プロデューサーと会見を開いた。山田監督は「今という時代にあって、もう1回寅さんを思い出してみる」などとその意義を語った。詳細は以下の通り。

     ◇

 山田監督 1960年代後半から70年代前半にかけてが、なんだか一番日本人が元気で精神的にも充実してたんじゃないのかな。一生懸命働いてバンバン残業して、お金を稼いで、車やカラーテレビを買い、エアコンを入れる。それが実現しつつある年だった。

 1969年だったと思いますが、(東京都では)70歳以上の老人医療費がタダになった。そのことは妙に覚えています。美濃部(亮吉)都政だったと思いますが、同時に70歳以上は都バスもタダになった。僕は当時30代だったけれども、「年をとっても大丈夫なんだ、この国は」と安心しました。振り返ってみると日本人が一番幸せな時期だったと思うわけですね。寅さんという映画は、まさにその時期に生まれた。

 寅さんは、学もなければお金も家族もなくて、頭も顔も悪い。何も取りえのない変な男が、元気いっぱいスクリーンで活躍して、思いもかけないヒットをして、何作も何作も続編を作るようになった。僕は本当に面食らい、「まだ作るのかな」と思いながらも作り続けてきたわけなんですね。

 それから50年も経ってしまった。今という時代にあって、もう1回寅さんを思い出してみる。そのことによって、あの元気いっぱいな時代、日本人がまだ豊かな気持ちでいた時代を想起しつつ、その時代が生んだ寅さんに巡りあいつつ、新しい次の時代へのギアチェンジをしなくてはいけないのでは。

 寅さんをみて笑いながら、そんなことを考えてみる映画ができたらいいなと思いながら第50作を準備しています。ちょっと不思議な映画ができるんじゃないかと、僕もとっても楽しみです。

 倍賞さん 元さくらです。そしてこれからもさくらですけれども(笑)。

 つい2日ほど前に北海道から帰…

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