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 8月の台風20号による熊野川支流の氾濫(はんらん)で壊滅的な被害を受けた川湯温泉(田辺市本宮町川湯、宿泊施設11軒)で8日、営業を再開した民宿1軒が最初の宿泊客を受け入れた。

 営業を始めたのは民宿「大村屋」。1、2号館とも1メートル以上の高さまで浸水したが、ボランティアの協力を得て泥出しや片付けを急いだという。食堂はまだ改修中だが、畳部屋の畳を外してフローリングの食堂にすることで再開にこぎ着けた。女将(おかみ)の大村良子さん(64)は「まだ営業できない温泉街のみなさんに悪いな、勇みすぎかなという思いと、川湯の元気な姿を早く見せたいという思いが半分半分」と話した。

 宿泊第1号の観光客は大阪府貝塚市の中谷範典さん(59)、展子さん(59)夫妻。チワワ2匹とともにやってきた。ペットOKの宿を探しているうちに昨年ここを見つけ、今回が今年3回目の宿泊。2人は「お湯がいいので、のんびり湯治したい」と話していた。

 別の民宿「すみや」も10日から宿泊客を受け入れる。熊野本宮観光協会によると、すべての宿泊施設の営業がそろうのは年末になる見通しという。(東孝司)