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 西日本豪雨による土砂崩れなどで一部区間の不通が続いている広島県のJR呉線で10日、呉市から広島市方面に向かう通勤・通学のラッシュが戻った。呉―坂(坂町)の運転が9日に再開し、初めての月曜。1日平均約2万3千人が乗降する呉駅では早朝から、多くの乗客がホームに並んだ。

 午前6時29分、広島へ向かう快速(4両編成)が呉駅に到着すると、乗降客がホームを行き交った。広島市中区に向かう会社員、住田斎隆(すみたか)さん(51)=呉市中央3丁目=はこの2カ月、1時間以上早く呉駅に来て代行バスで通勤していた。国道31号の渋滞に巻き込まれ、自宅から2時間以上かかることもあった。「時間が読めるようになったのが何よりうれしい。これまで意識していなかったが、定時性のある電車のありがたさがよく分かった」

 JR西日本は災害直後の7月10日、過去に土木・建設関係に携わった社員やOBら8人で特別復旧チームを発足。延べ1千人超の作業員らと復旧に取り組んだ。県内外からダンプカーを集め、道路の交通量の少ない夜間に作業を集中させて、当初「11月中」としていた区間の復旧を2カ月前倒しした。

 復旧区間は呉線全87キロの3割だが、広島支社の広報担当者は「今回再開したのは、呉線の主要区間。通勤通学客の利便性が、かなりの割合で回復した」とほっとした様子で語った。

 呉線の安芸川尻(呉市)―広(同)は10月中、三原(同県三原市)―安芸川尻は来年1月中の復旧を見込んでいる。広島県内では9日、JR山陽線の白市(同県東広島市)―瀬野(広島市安芸区)の運転も再開した。(佐々木康之、原田悠自)