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 7年前の紀伊半島大水害で児童1人が亡くなった那智勝浦町市野々の町立市野々小学校で9日、全校児童35人がそろって防災について考える「市小防災の日」の授業があった。1、2年生は紙芝居やクイズ、3年生以上は啓発ビデオを通して、7年前に地域を襲った土砂災害の恐ろしさや防災のあり方を学んだ。

 5・6年複式学級の児童12人は、7年前の大水害をコンピューターグラフィックス(CG)で再現するなどした映像を見たうえで、担任の漁野友紀子教諭から避難の情報には3段階があること、土砂災害には前兆現象があることを教わった。児童会長を務める6年の中村悠寿君(11)は「去年も習ったけど、今年も学んで知識が確かなものになった。勉強しないで災害が起こったら、大変なことになる」と話した。

 日曜とあって保護者も各クラスの授業を参観した。授業後には全校児童と保護者、自主防災会員らが体育館に集まり、避難所で使う間仕切りを組み立てたり、簡易トイレを体験したりした。その様子を眺めながら速水直樹校長(58)は「決して児童を脅かすわけではないが、大水害のことを風化させてはならず、その学習を通して生きる力を育んでいきたい」と語った。(東孝司)