[PR]

 トランプ米政権がパレスチナ解放機構(PLO)の駐米代表部を閉鎖する方針だと、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)などが報じた。10日に発表する見通し。米国が仲介するイスラエルとの和平交渉を拒否するパレスチナ自治政府に対し、圧力を強めている。

 PLOの和平交渉責任者エラカート氏は10日、米側から代表部閉鎖の決定を通知されたと明かし、「我々は米国の脅しやいじめに屈服しない」と述べた。

 米国務省当局者は9日、イスラエルの占領下にある東エルサレムのパレスチナ人向け病院に対して、約2500万ドル(約27億7千万円)分の支援を撤回することも明らかにした。

 米当局者によると、パレスチナ側への支援が国益に適合するか見直しを進めており、トランプ大統領が今回の撤回を指示したという。撤回された支援は「別の場所の優先順位の高いプロジェクトに予算を振り替える」とした。PLO幹部のハナン・アシュラウィ氏は声明で、「このような政治的な脅し行為は人間としての良識や道徳に反する」と批判した。

 トランプ政権は8月、パレスチナ自治政府に向けた2億ドルの経済支援の撤回も表明。さらに国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への拠出金を完全に停止すると発表した。今年5月にはエルサレムに米大使館を移転させるなどイスラエル寄り姿勢を鮮明にしている。(ワシントン=杉山正、エルサレム=渡辺丘)