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 ロシア全土の80を超える都市で9日、年金受給開始年齢引き上げの政府法案に反対する集会やデモが一斉に行われ、首都モスクワでは数千人が参加した。当局はほとんどの場所で集会を許可せず、人権団体によると、全国で約350人の参加者が拘束された。

 3月の大統領選で立候補を拒否された反体制派のアレクセイ・ナバリヌイ氏(42)が呼びかけた。当局は過去の法令違反を理由に事前に同氏を拘束。また、9日がモスクワ市長選や各地の知事選の投票日に当たったことから、選挙管理委員会が選挙法違反を名目に、インターネット検索大手グーグルに集会のビデオ広告を削除させた。それでも参加者は全土で数万人に上ったとみられる。

 モスクワの抗議集会では参加者の多くが若者で、「宮殿を建てるんじゃなくて、年金を払え」などのプラカードをかざした。第2の都市サンクトペテルブルクでは約100人が拘束されたという。

 政府の年金改革法案は、男性60歳、女性55歳の年金受給開始年齢をそれぞれ65、60歳に引き上げるとする。法案が発表されると、4月には80%を超えていたプーチン大統領の支持率が67~70%にまで落ちた。(喜田尚)