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 6日未明に起きた北海道胆振(いぶり)地方を震源とする最大震度7の地震で、建物に被害を受けた新千歳空港では10日、航空各社の運航がほぼ平常通りに戻った一方で、旅客ターミナルビルのほとんどの商業施設が営業再開のめどが立たないままになっている。

 福岡県から訪れた女性は5日間の旅行を終え、空港2階の海産物店で土産を買うつもりだったが、「瓶詰のイクラやウニを買おうと思っていたのに残念」。中国から友人同士4人で訪れた女性は同じフロアの土産物店で「白い恋人」を買おうと思っていたが、閉まっていた。「友人に頼まれていたのに……」と困惑気味に語った。

 新千歳空港の旅客ターミナルビルには国内線、国際線に170軒の土産物店や飲食店が入っている。10日までに営業を再開したのは一般フロアがコンビニの「ローソン」3店、搭乗待合室内の土産店4店とワゴンショップ2カ所だけだ。飲食店は全店休業が続いている。

 今回の震災でビル内は、1~4階までスプリンクラーや壁の破損、天井の落下などの被害が多数の場所で出ている。ガラス製の防煙垂れ幕にいたっては100カ所以上が落ちて割れた。修復作業は始まっているが、各店舗で被害状況はまちまちなうえ、修復が終わっても衛生面の点検が必要で、ビルを管理する同空港ターミナルビルディング社は「一刻も早く再開できるようお願いしているが、今のところめどは立っていない」と話す。

 一方、店舗側も影響は深刻だ。海産物系の土産物を扱う店長は「思ったより商品の被害は少なくてすんだが、水冷の冷蔵庫や冷凍庫が稼働できず、品物を搬入できない。なんとか早く復旧してほしい」。中華料理店の店長は「スプリンクラーが壊れて店内は水浸し。棚の食器とテーブルの調味料が壊れた。休業が伸びるほど被害も大きくなって大変だ」と語った。(志田修二)