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 災害でライフラインが長期間途絶える事態に備え、厚生労働省は全国に731ある災害拠点病院に、燃料の確保ができる態勢づくりを求めることを決めた。配送が困難になる災害時にも優先的に燃料が供給されるよう、地域の関係団体などと協定を結ぶことを指定要件に加える。

 災害拠点病院は、被災地の患者の受け入れ拠点となる。災害時すぐに診療にとりかかれるよう、施設の耐震構造や、3日分ほどの水や食料の備蓄、自家発電設備などが要件になっている。6日に起きた北海道地震では、道内34の全災害拠点病院が一時停電し、いずれも自家発電で対応した。

 ただし求められている燃料の確保は、3日分程度。停電が長引き、道路の被害や配送業者の被災が重なれば、燃料不足に陥る事態が懸念されていた。

 水、食料、薬については、災害時の優先的な供給態勢の整備が要件となっている。厚労省はこの項目に「燃料」を追加。5日付で都道府県に通知を出し、災害拠点病院に来年度末までに整備するよう求めた。取引がある業者が配送できなくなっても必要な情報共有ができる関係づくりも求めた。

 一方、一般の病院も災害時にダメージを受ける。北海道地震や7月の西日本豪雨でも、停電や断水で診療に支障が出る病院が相次いだ。厚労省は全国に約8400ある全ての病院を対象に、業務継続計画(BCP)の作成状況を調べる方針も決めた。BCPは起きうる事態を分析し、準備態勢を整えておく取り組み。東日本大震災後の2012年、全国の病院に作成に努めるよう求め、災害拠点病院には17年に作ることを義務づけている。(阿部彰芳)