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 沖縄県知事選(30日投開票)が告示されました。急逝した翁長雄志知事が反対していた米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題などをめぐり、論戦がスタート。告示日の候補者らの発言や動きをタイムラインで追いました。

(解説)普天間飛行場、ヘリの事故相次ぐ 夜間の騒音も

 米軍普天間飛行場は、沖縄本島中部にある宜野湾市の真ん中に位置する。周辺には民家や学校が密集しており、「世界一危険な飛行場」とも言われる。

 東京ドーム約100個分にあたる476.3ヘクタールの飛行場には、約2800メートルの滑走路1本が設けられている。宜野湾市がまとめたパンフレットによると、輸送機オスプレイ24機やヘリコプターなどが常駐し、軍人・軍属らが任務に当たっている。

 周辺住民の暮らしは、危険と隣り合わせだ。2004年8月には、飛行場に隣接する沖縄国際大学にヘリが墜落。普天間第二小学校では昨年12月、上空を飛行するヘリから窓が落ちてくる事故が起きた。日米合意で制限されている午後10時以降の夜間訓練による騒音も頻繁に起き、市のパンフレットには「市民の基地負担はもはや限界に達している」と記されている。

 普天間飛行場をめぐっては、ネットを中心に「何もない所に飛行場ができ、後から周りに人が住み着いた」というデマもある。戦前の普天間一帯には学校や病院、郵便局などが立ち並んでおり、今の飛行場は米軍が強制的に接収した土地に建設したのが始まりだ。(岩崎生之助)

玉城氏、辺野古で訴え「断念させる」(14:20)

 沖縄県北部の名護市辺野古のゲート前では、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古移設に反対する人々が座り込みを続けている。

 沖縄知事選に立候補した玉城デニー氏がゲート前に足を運ぶと、待ち構えていた支持者らが三線を奏で、拍手で迎えいれた。

 辺野古移設問題について、玉城氏は「辺野古の新基地建設を認めない。この工事を絶対に断念させる。沖縄のこの海を、陸を、再び戦に使うための基地は作らせない」と訴えた。翁長雄志知事が表明した辺野古埋め立て承認の撤回を「断固支持していく」とし、遺志を引き継ぐ姿勢を強調。「翁長知事が私に託したバトンをしっかりと受け取ったというこの自覚に勝るものはない」と語った。(山野健太郎)

(解説)ハワイ超える観光客数、県民所得は全国最低

 好調な観光産業に引っ張られ、沖縄経済は活況が続いている。

 2017年に沖縄県を訪れた観光客数は939万6200人。目標のハワイを初めて上回った。新たな空路の就航やクルーズ船の寄港増で訪れる外国人が増え、ホテル業界は建設ラッシュに沸く。県は年間1千万人の目標を3年前倒しして今年度内に達成したい考えだ。

 自社の景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた「業況判断指数」でみると、日銀が今年6月に調べた沖縄県内の指数はプラス37で、全国のプラス16を上回った。県がまとめた今年度の「経済の見通し」は、消費や設備投資が拡大し、プラス成長になるとみる。

 ただ、1人あたりの県民所得(15年度)は216万6千円で、全国最低となっている。

 沖縄では、米軍基地が地域経済を潤すのかどうかが、しばしば議論になってきた。県民総所得に占める基地関連収入の割合は、1965年度は30・4%だったが、沖縄が日本に復帰した72年度は15・5%となり、2014年度に5・7%まで低下した。「基地関連収入が県経済へ与える影響は限定的なものとなった」(県基地対策課)という。(岩崎生之助)

有権者「沖縄の成長性で、候補者見る」国際通りで(12:45)

 観光客でにぎわう那覇市の国際通りかいわい。銀行にも市役所にも、地元紙のビルにも、安室奈美恵さんの垂れ幕や巨大な写真が掲げられている。

 ベビーカーを押す家族連れに今日は何の日だと思うか聞いてみると、東京から観光で来たという女性(43)は「安室ちゃんの引退はまだだし…」。知事選の告示日だと伝えると「ニュースで見ました。沖縄の県民は苦労して、悩まされてきた。いい解決策があればと思う。学生時代に沖縄出身の友達が多くて身近に思うようになった」

 近くには、県庁、市役所も立ち並ぶ。婚姻届を出して夫婦で記念撮影をしていた那覇市の会社員男性(29)は「沖縄の今後の成長性についてどうかで候補を見ていきたい」と真剣な表情で話した。(福井悠介)

(解説)沖縄の選挙、「出発式」 最後は「三日攻防」

 17日間の選挙戦が始まった沖縄県知事選。なにかと戦に例えられる選挙で、告示されて間もない集会は「出陣式」と名付けられるが、沖縄戦の経験もあり、「出発式」とする候補も少なくない。

 とは言っても、選挙は日に日にヒートアップ。最後の木・金・土は「三日攻防」と呼ばれ、沖縄の新聞各紙には「きょうから三日攻防」の見出しが並ぶ。「22日投開票の衆院選は19日から『三日攻防』に突入し、各陣営が集票のラストスパートをかける」(2017年10月19日、沖縄タイムス)といった具合だ。

 朝日新聞のデータベースを調べると、三日攻防が出てくるのは、2006年の沖縄県知事選の記事だけ。沖縄特有の選挙用語のようだ。(福井悠介)

佐喜真氏に支援者から応援歌(11:20)

 佐喜真淳氏の陣営では、13日の告示日からオリジナル曲を選挙カーなどで流し始めた。

 「この島の明日に輝く 願い込めて夢託す 豊かな島を 豊かな心を」

 選挙事務所によると、この曲は支援者からの応援歌で、作詞作曲したのはミュージシャンのミヤギマモルさん。歌も、本人が歌っている。

 宜野湾市での遊説のあと、佐喜真氏が集まった支援者の一人一人と握手を交わしている間、流れていたのがこの曲で、17日間、陣営とともに“伴走”する。(谷辺晃子)

公明・山口代表「自民・維新と全力」(11:10)

 自民党などとともに佐喜真淳氏を推薦する公明党。山口那津男代表は東京都内での記者会見で「この選挙戦の期間をフルに運動に費やし、県民の支持を得られるように頑張って頂きたい」と佐喜真氏にエールを送った。そのうえで「我々も自民党や維新の会と力を合わせて全力を挙げて支援したい」と語った。

菅長官「辺野古移設、全く変わりない」(11:04)

 菅義偉官房長官は13日午前の記者会見で、沖縄県知事選の結果が米軍普天間飛行場の辺野古移設に影響するかどうかについて問われ、「早期に辺野古移設と普天間飛行場の返還を実現したいという考え方に全く変わりない」と述べ、選挙結果にかかわらず移設工事を進めていく考えを示した。

 知事選の争点については「一般論」と断ったうえで地域経済の発展や住民生活の向上などを挙げ、「沖縄の振興、発展を真剣に考え、沖縄の未来を担っていくのにどなたがふさわしいとか、そういうことで決められるんだろう」と語った。

玉城氏、翁長氏の「アイデンティティー」を継承(10:51)

 玉城デニー氏は、沖縄本島北部の沖合にある伊江島で第一声を上げた。玉城氏は「イデオロギーよりアイデンティティーという翁長知事の言葉をとても大切にしている。アイデンティティーとは自分がより立つ所。自分の足元を見つめ直し、アイデンティティーを示す場所だ」と語り、8月に急逝した翁長雄志知事の後継としての立場をアピールした。

 普天間飛行場の辺野古移設計画については「辺野古に新しい基地を造らせない」と主張した。

 伊江島を第一声の場所に選んだ理由について、自身のルーツも語った。「母は小さい頃から伊江島の貧しい家で生活し、戦後は捕虜収容所から伊江島の貧しい生活を経て沖縄本島に渡り、父と出会い私を産み育てた。伊江島はまさに私のアイデンティティーが始まった場所。先祖への感謝の思いを込めて伊江島から選挙戦を始めた」と訴えた。(山野健太郎)

佐喜真氏、宜野湾に戻ってガンバロー「四唱」

 「地元、宜野湾に帰って参りました! 本人でございます」。佐喜真淳氏を乗せた選挙カーが、宜野湾市の交通量の多い長田交差点に差し掛かると、待ち構えていた支持者から大きな拍手が沸いた。

 那覇市での第一声の後に初日の遊説地に選んだのは、先月まで市長を務めていた宜野湾市。市議たちに迎えられて選挙カーに乗ると、佐喜真候補は「政治は責任。責任をもって、県民のために働きたい」と述べた。

 隣には、知事選と同日選となる宜野湾市長選に後継として立候補を表明している前副市長の松川正則氏の姿も。最後は勢いをつけすぎたのか、「ガンバロー」の三唱ではなく四唱で締めくくった。(谷辺晃子)

(解説)辺野古移設計画、20年以上混迷

 国が進める米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画。米軍キャンプ・シュワブ沿岸部の約160ヘクタールを埋め立て、全長1800メートルの滑走路2本をV字形に整備する。普天間所属の輸送機オスプレイなどを移駐する予定だが、沖縄の強い反対を受けて20年以上混迷が続く。

 1995年9月、米兵による少女暴行事件が発生し、日米安保への影響を懸念した両政府は、基地の整理・縮小を協議する日米特別行動委員会(SACO)を設置し、96年4月に普天間飛行場の返還で合意した。ただ、基地機能の県内移設が条件で、この年12月のSACO最終報告は移設先を「沖縄本島の東海岸沖」とした。

 99年、当時の稲嶺恵一知事は「15年の使用期限」などの条件を設けて受け入れを表明し、移設先について「辺野古沖」とした。県内移設に市民らの抗議が続くなか、2006年に現行案が固まった。

 その後も移設計画は知事選や名護市長選で問われ続け、8月に急逝した翁長雄志知事は14年知事選で移設阻止を訴えて初当選した。県は、翁長知事の遺志に沿う形で埋め立て承認を撤回。国は撤回の効力を失わせる執行停止を裁判所に申し立て、工事を続行する構えだ。

玉城氏の第一声の島、母の出身地(10:50)

 玉城デニー氏は、沖縄本島の西北に位置する離島・伊江島を第一声の場所に選んだ。母親の出身地で、本人の強い希望だという。

 伊江島は周囲約22キロ、人口約4500人。標高172メートルの城山(ぐすくやま)は沖縄本島からもよく見える島のシンボルで、地元では「伊江島タッチュー」と呼ばれている。

玉城氏の「七つ道具」、第一声の伊江島に(10:33)

 玉城デニー氏が第一声を上げる伊江島の港に、選挙の「七つ道具」が届いた。陣営が那覇市の県選管から沖縄本島北部の本部港まで運び、本部港から伊江島までは漁船で運んだ。

 伊江島は東西8・4キロ、南北3キロ、周囲22・4キロで人口は約4500人。米軍伊江島補助飛行場が大きな面積を占める。

 玉城氏は告示日前日のツイッターで「この島出身の母を持つ私にとってはルーツを感じる地であり、県民にとっては真の民主主義を求め島ぐるみで歩み出した原点でもあります」と発信している。(山野健太郎)

米軍の極東最大級・嘉手納基地の戦闘機、轟音あげ離着陸

 米軍普天間飛行場から北へ約10キロに、極東最大級の米空軍の拠点嘉手納基地がある。近くの道の駅かでな屋上からは滑走路を一望できる。

 F15とみられる戦闘機が轟音(ごうおん)をあげて離着陸を繰り返す。子ども連れの30代女性は「上海からクルーズ船で来たら、コースのツアーに入っていた」と話した。

 戦闘機の向こうの曇り空には、東へ飛び去るオスプレイが小さく見えた。(福井悠介)

有権者「抗議の声届かぬなら、福祉を」那覇の市場で(10:10)

 那覇市の魚屋で働く名嘉生子さん(37)は、知事選告示を新聞で知った。「抗議活動をしている方の声が結局あんな人たち(東京の政治家)に届かないなら、福祉に力を入れて欲しい」

 シングルマザーとして、小学5年生の一人娘を育てる。事務の正社員として働いたこともあったが、手取りは12、13万円ほど。時給制の方が給料が高いと考えて転職した。毎月の休みは1日あるかないかだが「生活はぎりぎり」で、市場の周りの店から売れ残った野菜や魚などをもらって暮らしているという。

 沖縄労働局によると、沖縄の最低賃金は時給737円(10月に改定予定)で、他7県と並んで全国最低だ。

 普天間飛行場近くに住み、「怖い」と話すママ友もおり、那覇にいる自分と基地のある街の感覚は違うとも思う。自然への影響が出そうな辺野古移設は嫌だと思うが、抗議の声が政治家に届くのか疑問に思う気持ちもある。投票先は「これからいろいろ考えて決めたい」と話した。

普天間のヘリコプター、告示日も飛び立つ(09:05)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)から南西に約1キロ。沖縄戦の激戦地にある嘉数高台公園は飛行場が一望でき、政治家らが視察に訪れる。

 高台の向こうからヘリコプターの音が聞こえた。住宅街の先に広がる飛行場では、駐機する垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが見える。その奥から、米海兵隊の大型輸送ヘリCH53が3機、滑走路へ移動して編隊を組んでゆっくりと北東に向け飛び立った。

 展望台には飛行場を眺める人がいた。東京都北区から来たという50代男性は「一望できるとインターネットで見てやってきた」と話した。(福井悠介)

佐喜真氏の第一声の場所、「保守の本拠地」(09:01)

 佐喜真淳氏が第一声をあげたのは、選挙事務所を構える那覇市中心部にあるビル「いとみね会館」の前だ。

 このビルは長年、自民系の候補が知事選や国政選挙の事務所としてたびたび使っており、沖縄の政界では「保守の本拠地」的な存在として知られている。

佐喜真氏「普天間返還、諦めない」(09:01)

 真っ赤なTシャツと鉢巻き姿で登場した佐喜真淳氏は「いよいよ歴史的な選挙のスタートです。対立や分断の4年間を繰り返すのか、それとも沖縄らしい和をもってダイナミックにグローバルに前へ進めていくのか。私は県民の暮らしが最優先。その宣言を致します」と力強く第一声をスタートさせた。

 そのうえで、「まずやるべきことは県民の所得を上げること。子どもたちの貧困を撲滅し、保育所や医療の無償化を目指していく。どこにいても幸せを感じられる沖縄をつくっていきたい」と述べた。

 2期6年務めた宜野湾市長時代についても触れた。「普天間飛行場の返還問題は、じくじたる思いがあるが絶対に諦めてはいない」とし、「基地問題も私にしかできない。和をもって沖縄を取り戻すため、選挙戦を走り抜いていきたい」と締めくくった。(谷辺晃子)

(解説)過去の知事選、辺野古移設争点の歴史

 これまでの沖縄県知事選では、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画が大きな争点となってきた。

 2014年の前回選挙では、元那覇市長の翁長雄志氏が、3選をめざす仲井真弘多氏を大差で破った。国による辺野古沿岸の埋め立て申請を認めた仲井真氏に対し、元自民党県連幹事長でもある翁長氏は「辺野古に基地を造らせない」と真っ向から反論。辺野古移設反対を掲げた候補として初めて勝利した。基地反対派だけでなく、経済人ら幅広い層による「オール沖縄」態勢が奏功した。

 辺野古移設を認めた仲井真氏も、10年の選挙では「県外移設」を掲げていた。前年に「最低でも県外」と主張する民主党政権が誕生し、沖縄では「基地のたらい回し」への反発が盛り上がった。ただ、敗れた伊波洋一氏(現参院議員)の主張も「県外移設」で、違いが分かりづらかった。

 06年の選挙で仲井真氏と争った糸数慶子氏(現参院議員)が主張したのは「国外移設」。このとき仲井真氏は、辺野古沿岸を埋め立ててV字形滑走路を造る現行案に「賛成できない」としつつも、県内移設は容認する姿勢を示した。

 今回は翁長氏の後継候補の玉城デニー氏が辺野古移設反対を明言するのに対し、自民、公明などが推す佐喜真淳氏は普天間の危険性除去を訴えつつも、辺野古移設の是非には触れない戦略を取る。基地問題をめぐって、どのように論戦がかみあい、深まっていくか注目していきたい。(岩崎生之助)

佐喜真氏・玉城氏ら4陣営が届け出(08:50)

 13日告示の沖縄県知事選で、前宜野湾市長の佐喜真淳(さきまあつし)氏(54)と、自由党幹事長で前衆院議員の玉城(たまき)デニー氏(58)の陣営が、沖縄県選挙管理委員会に立候補を届け出た。ほかに2陣営も立候補を届け出て、県選管に受理された。

 玉城デニー氏は届け出が受理され、現職の衆院議員から「前衆院議員」となった。沖縄県選挙管理委員会によると、この日県庁で開かれた立候補届け出の会場で、届け出書類を受け取った選挙長が受理を宣言した瞬間、自動失職になるという。(原篤司)

届け出順、くじ引きで決定(08:35)

 沖縄県知事選の立候補届け出の受け付け会場となった沖縄県庁11階の会議室。午前8時30分までに到着した3陣営の関係者が、選挙長の宣言の後、白い箱からくじを引いた。

 1回目は、届け出順を決めるためのくじを「ひく順番」を決める「仮くじ」。3人がひくので1~3の番号の3本の白い棒が入っていた。2回目が本番の「本くじ」で、ここでひいた番号がそのまま届け出順となる。街頭にあるポスター掲示場の枠もこの番号だ。

 1番をひいた陣営の関係者は、事前審査が済んだ届け出書類の封筒を選挙長に提出。受理を宣言され、「七つ道具」を受け取るための引き換え証をもらって席を移動した。

 七つ道具をもらった直後、ある陣営は会場のすみで3人がかりで袋を開け、腕章や選挙ビラに貼る証紙などを手早くリュックやカバンに分けて入れて立ち去った。

 4陣営目は8時35分ごろ到着。午前8時50分ごろ、候補者計4人の書類が受理された。(原篤司)

(解説)2人の第一声は2時間差 理由は「七つ道具」

 13日告示の沖縄県知事選。前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)は午前8時半ごろから出陣式を予定するのに対し、衆院議員の玉城デニー氏(58)は午前10時50分から出発式を始める計画だ。その差、2時間あまり。理由は「選挙の七つ道具」にある。

 七つ道具とは、①選挙運動用の自動車船舶表示板②拡声機表示板③運動員腕章④乗車用腕章⑤選挙事務所の標札⑥街頭演説用の標旗⑦個人演説会の表示板。立候補の届け出が済むと選挙管理委員会から手渡される。これが届かないと、街頭演説などの選挙活動が出来ない。

 届け出は沖縄県庁(那覇市泉崎1丁目)で午前8時半から。約1キロ離れた那覇市牧志2丁目に置く佐喜真氏の選挙事務所までは、オートバイで七つ道具を届ける予定で、10分もかからない。一方、玉城氏の出発式会場は、車で2時間近くかかる本島北部からさらに船で約30分の伊江島。車と漁船で運ぶ計画だ。

 県選管によると、前回知事選では、離島にいた候補のもとに七つ道具が届けられず選挙運動を始められないケースがあったという。

 ちなみにこの七つ道具。地域ごとにサイズや素材が違い、島根と鳥取が合区になった2016年の参院選では、鳥取のものに統一したことがある。(福井悠介)

(解説)事実上の一騎打ちへ

 沖縄県知事選は13日、告示の日を迎えた。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画の是非が最大の争点。翁長雄志(おながたけし)知事の急逝に伴うもので、30日に投開票される。

 移設計画が浮上して以来、知事選は今回で6回目。安倍政権が県の反対を押し切って辺野古への移設工事を進め、国と県の対立が深まる中、次の県政の方向性について県民が判断を示す選挙になる。

 選挙戦は、いずれも無所属新顔で、前宜野湾市長の佐喜真淳(さきまあつし)氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=と、自由党幹事長で衆院議員の玉城(たまき)デニー氏(58)による事実上の一騎打ちの構図となる。

 佐喜真氏は、辺野古移設を推進する安倍政権が全面支援するほか、前回は自主投票だった公明も佐喜真氏を推薦して「自公連携」が復活。政権との関係改善や、県民所得の向上などを訴える。

 玉城氏は、翁長氏と同様、政権に対抗するため政治的立場を超えた結束を訴えるが、前回は翁長氏を支持した企業や保守層の一部が離脱するなど、「オール沖縄」にほころびも見える。

 県選挙管理委員会によると、12日時点の選挙人名簿登録者数は115万8569人。