古典的舞踊の中に温かみをたたえる芸風で知られる日本舞踊家の花柳寿南海(はなやぎ・としなみ、本名柴崎照子〈しばざき・てるこ〉)さんが11日、老衰のため死去した。93歳だった。通夜は16日午後6時、葬儀は17日午前11時から東京都港区南青山2の33の20の青山葬儀所で。喪主は長男の日本舞踊家花柳翫一(かんいち)さん。花柳流・日本舞踊協会・柴崎家の合同葬で、葬儀委員長は日本舞踊家の花柳壽應(じゅおう)さん。

 東京都生まれ。32年に花柳寿京に入門し、42年、花柳寿南海を名乗った。「山姥(やまんば)物」と呼ばれる山姥伝説に基づく一連の舞踊を得意とし、確かな古典技と人間味あふれる踊りに優れた。創作にも熱心で、代表作に「湯女群像」「吾輩は猫である」などがある。04年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定、05年に文化功労者に選ばれた。日本舞踊の最大流派・花柳流の重鎮でもあった。