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 ノルディックスキーの夏の国際大会、グランプリ(GP)ジャンプ女子で個人総合7連覇を果たした高梨沙羅(クラレ)が11日、遠征先のロシアから帰国した。遠征中に最大震度7の地震に見舞われた故郷の北海道にむけ、「できる限りのことを尽くして今まで支えてもらった恩返しをしていきたい。何が自分にできるか」と、神妙な顔つきで語った。

 ロシアに着いてすぐ、ニュースで地震のことを知ったという。「まさか、北海道で大きな地震を体験したことがなかったので、被害の様子や母からの連絡を受けて、自分が地震を受けたようなショック、恐怖心があった」

 今回の遠征メンバーは道内出身者が多く、みんなで刻々と入る被害状況に胸を痛め、心配していた。「好きな北海道と皆さんの復興を願うばかりだった。競技をやっているので結果を残すことはもちろんですが、一日でもはやく安心した生活が送れるよう、自分も何かしていきたい」と、復旧・復興のためにできることを模索しているという。

 開幕から4連勝していた高梨は9日にあった個人第5戦で3位に入り、1戦を残して個人総合7連覇を決めた。夏と冬のジャンプは違うと認識しており、「7連覇と言われて実感がわいた。この結果を踏まえ、冬につなげられれば良い」と表情は緩まない。

 今年2月の平昌五輪で日本女子初となる銅メダルに輝いた21歳。五輪翌シーズンとなる今季の目標に「今しか試せないことに挑戦して、何が合っているかを見つけていきたい。技術や精神面、用具の面で工夫していければいい。今の自分で戦っていけないのでゼロから仕切り直して、どんな状況でも結果を残せる選手になれるよう準備をしていきたい」と語った。(笠井正基)