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 国土交通省四国地方整備局と県は、西日本豪雨で氾濫(はんらん)して大きな被害を出した肱川の緊急治水対策を発表した。事業費は約290億円。西日本豪雨と同じ規模の雨量でも越水しないよう、5年程度で堤防整備や河道掘削などを完了させるとしている。

 肱川をめぐっては整備局と県が04年、約30年間で堤防整備を完了させるなどとする「肱川水系河川整備計画」を決定している。この整備計画では、戦後最大とされていた1945年9月洪水とピーク流量が同規模の洪水を安全に流下させることを目標としていたが、西日本豪雨の規模は45年洪水の規模を上回った。そのため、計画の一部を前倒して実施し、さらに上回る対策を取ることにした。

 緊急対策では、まず今年度中の対応として、流下能力を上げるために川沿いの樹木伐採や河道掘削などを実施。さらに大洲市の白滝、豊中、八多喜、伊州子、春賀、東大洲、阿蔵の計7地区では、完成した堤防より低い「暫定堤防」を70センチ程度かさ上げする。2004、05、11年の台風による洪水と同規模の洪水に対応できるという。

 また、06年度から進めていた鹿野川ダムの容量拡大の工事が今年度中に完了するため、来年度から野村ダムも含めた両ダムの操作規則を変更する予定。

 23年度をめどに、さらに堤防の整備を進め、西日本豪雨規模の洪水が越水しないようにする。豪雨で大きな被害が出た菅田地区などで新たに堤防をつくるほか、東大洲地区より下流の暫定堤防をさらにかさ上げし、完成堤防にする。(大川洋輔)

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