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 妊娠中にインフルエンザワクチンって接種しても大丈夫? 薬は飲んでもいいの? 食べてはいけない食べ物って何? 妊産婦や家族に知ってほしい知識や生活情報について、専門家たちが解説した無料アプリが好評です。妊産婦に広がる誤解を解消したいといいます。

 産婦人科医や栄養士ら約50人の記事を無料で読めるアプリ「Baby+(ベイビープラス)」は、日本産科婦人科学会が監修し、今年4月に本格配信が始まった。「つわりの乗り切り方」「妊娠中の出血」など妊産婦の体にまつわる解説を掲載。流行中の感染症などすぐに伝えたい情報もタイムリーに配信し、妊娠時期にあわせて、注意すべき行動や、妊婦の体に起こる変化なども紹介する。利用者からは「学会が作っているので、とても信頼できた」「説明がわかりやすい」などの声があがっている。

拡大する写真・図版出産予定日を設定すると、妊娠週数に応じて妊婦の体に起こっている変化や食生活の注意点などをまとめた記事が表示される

 アプリが作られた背景には、妊産婦の間に広がる誤解をなくしたい、という考えがある。学会幹事長の阪埜(ばんの)浩司・慶応大准教授は「核家族化が進み、昔は家で親から聞いていた情報を妊婦さんが得られなくなった。本や雑誌もあるが、最もアクセスしやすいのはインターネット。そのネットに誤った情報が氾濫(はんらん)していて、いろいろな誤解が出ている。アプリを通して正しい理解を広げたい」と話す。

 妊産婦の間に、どんな誤解があるのだろう。阪埜さんがまずあげるのが、ワクチンへの過度な警戒心だ。阪埜さんは「おなかの中の赤ちゃんに影響するという誤解があるが、インフルエンザのような不活化ワクチンは打てる」と話す。そこでアプリでは「ワクチンが原因で障害が起こったという報告もありません」としたうえで、「妊婦さん自身と、赤ちゃんの両方にメリットがあるので、インフルエンザの予防接種は受けたほうが良い」と指摘している。ただし、関東を中心に発症者が増えている風疹は、妊娠中は予防接種ができない「生ワクチン」なので注意したい。

 薬についても警戒感が強すぎて、服用しなくなる人もいるという。アプリでは「実は妊娠期・授乳期で絶対に服用してはいけない薬は少なく、多くの薬が処方可能」と指摘。妊娠前から使っている持病の薬は自己判断で中止せず、薬を処方した医師や産科医と相談するよう求めている。

拡大する写真・図版アプリ「Baby+」の画面。流行中の感染症といったタイムリーな記事を随時配信している

 また、妊婦が生肉を食べるなど、避けるべき食べ物が理解されていない面があるとみて、食事に関する情報も充実させた。ユッケや生ハムなどの生肉で寄生虫のトキソプラズマに感染すると、胎児に感染して小頭症などを起こす恐れがあることを説明した。反対に、積極的にとってほしい葉酸やカルシウム、鉄分といった栄養素の役割と多く含まれる食品も紹介している。

 阪埜さんは「アプリで基本的な情報を理解してもらえれば、妊婦健診では、医師がそれぞれの妊婦さん特有の悩みや質問に答えられる」と期待する。

 アプリは、リクルートマーケティングパートナーズが制作。ダウンロードサイトの「アップストア」や「グーグルプレイ」からダウンロードできる。

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