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 改修のため休館中の被爆建物「平和記念公園レストハウス」(広島市中区)の再オープンが2020年7月にずれ込むことになった。市は耐震化工事などを進め、来年度中の再開を予定していた。ところが想定よりも劣化が進んでおり、大規模な修繕が必要と判断。事業費も当初より約2億2千万円増え、約9億4千万円を見込んでいる。

 市によると、1~5月に赤外線や超音波を使って建物の骨組みなどを調べたところ、コンクリート壁や鉄筋の状態が想定していた以上に悪く、大規模なコンクリートの打ち直しなどが必要であることが判明したという。

 また、当初は建物内部の壁や柱などの大部分を取り換える予定だったが、文化庁に「被爆の実相を伝える貴重な建物。残せるものは残すべきだ」と指摘され、工法を変更。同じ壁や柱でも、取り換える部分と残す部分がまだら模様に併存するなどし、工事の手間が増えることになったという。

 レストハウスは1929年に呉服店として建設。地上3階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで、爆心地からは約170メートル。被爆当時は燃料会館として使われ、出勤していた37人は、地下室にいた男性を除き全員死亡した。57年に市が買収し、82年からレストハウスとして使っている。(東郷隆)