神奈川県は、相模湾岸で進む海岸線の後退を防ごうと、これまで主に相模川の河口周辺の砂浜で進めていた盛り土作業「養浜(ようひん)」を、より広範囲に行う方向で検討を始めた。
県によると、相模湾岸で海岸線の後退が目立つのは、相模川河口の東側の茅ケ崎海岸(茅ケ崎市)。とりわけ同海岸の中海岸地区は、1950年代半ばからの30年間に最大約50メートルの海岸線後退を確認した。相模川上流でのダム建設や中流域での川砂利採取、護岸整備などの進展に伴い、川から供給される土砂の量が減ったことが要因と考えられるという。
県は生態系や水質への影響を勘案し、同じ水系のダム底の土砂を使った養浜を2006年から実施。11年に定めた「相模湾沿岸海岸侵食対策計画」でも養浜を対策の中心に据えている。
中海岸地区では相模川上流の…
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