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 スポーツクライミングの世界選手権は13日、オーストリア・インスブルックで15メートルの壁に設けられたルートを登り切るタイムを争う「スピード」があり、男女とも日本記録が生まれた。男子の楢崎智亜(TEAM au)は自身の持つ日本記録を0秒13更新する6秒697をマークして21位、女子の野中生萌(みほう)(同)も自身の日本記録を0秒22上回る9秒061をたたき出して25位だった。

 パラクライミングの視覚障害の男子B1クラスで、小林幸一郎が3連覇を達成。神経障害の女子RP3クラスでは吉田藍香が初優勝した。

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 「ベストではないけど、良いタイムを出せてよかった」。日本記録を大幅に更新しながら、当然と言わんばかりに楢崎智亜は涼しい顔で振り返った。

 ここ2カ月ほどの間に取り入れた新たな登り方が、威力を発揮した。

 スタート直後、従来は左足で踏み込むホールドを無視し、腕力と脚力で一気に上へ。左側へ体を振ることなく、より直線的に駆け上がった。外国選手の一部から「トモア・スキップ」とも呼ばれる独特の登り方だ。「自分で見つけて、試したらタイムが伸びた」

 予選落ちではあるが、スピードは専門選手が非常に強い種目。東京五輪の実施種目はボルダリング、リードを含めた3種目の「複合」で、6秒697は五輪王者を狙うライバルの間ではトップクラスの好タイムになる。

 昨年10月のスピードW杯では7秒85だったが、約1年で1秒以上も短縮し「もうちょっとタイムは出るかな」と手応えは十分。さらなる進化に自信をのぞかせた。(吉永岳央)

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