【動画】かっぽう着姿の女将たちが奏でる大正琴を聴きながら、スイーツを楽しむ=連勝一郎撮影
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 愛知県蒲郡市の温泉街に女将(おかみ)たち11人のグループ「こはぜの会」がある。「こはぜ」とは足袋を留める金具のこと。2004年に発足し、市や観光協会などと協力して、まちの活性化にも取り組んでいる。蒲郡のPRのために11年から企画し、高い人気なのが「蒲郡女将スイーツカフェ」だ。

 8旅館の女将が考えた独自のスイーツを持ち寄る。毎月第2水曜日午後に、各旅館が回り持ちで客に提供する。12日は蒲郡ホテルで開かれ、7、8人のグループや家族連れら36人が参加した。定員は35人程度で、参加費は1人千円。ほとんどの回で満員になるという。

 かっぽう着姿の女将の案内で、「蒲郡産紅あずまのスイートポテト」「蒲郡みかんの杏仁豆腐(あんにんどうふ)」など8種類の小さめのスイーツが円状に並んだ席につくと「わあ、かわいい」「おいしそう」などの声が出た。

 コーヒーなどのドリンクとともにスイーツを楽しんでいると、会場前方に1列に並んだ女将が大正琴の演奏を始めた。「故郷」「みかんの花咲く丘」「上を向いて歩こう」「明日があるさ」の4曲が次々と披露された。参加者には歌詞カードが配布されており、曲に合わせて歌い出す人が徐々に増えていった。

 愛知県豊田市から毎月参加しているという造園業の男性(61)は「毎回違う、季節のおいしいスイーツを食べながら、女将たちの琴の演奏も聴けて、こんなに楽しいことはない。最高です」と大喜びだ。

 こはぜの会では、地酒の「女将旬彩ほろよいセット」や蒲郡みかんを使ったシロップなどの土産品の開発にも取り組んでいる。こはぜの会副会長で三谷温泉「松風園」の石川恭子さん(46)は「女将スイーツをきっかけに多くの人に蒲郡に来ていただき、まちの活性化につなげることができるとうれしいですね」と話している。(連勝一郎)