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 岐阜市の養豚場で豚(とん)コレラウイルスに感染した豚が見つかった問題で、岐阜県は14日、岐阜市内で見つかった野生のイノシシの死体から豚コレラウイルスの陽性反応が出たと発表した。見つかった現場は養豚場から約7キロの距離。今後、国が検査し、感染状況を調べる。

 同日午前9時から開かれた県家畜伝染病防疫対策本部の会議で報告された。野生のイノシシと養豚場で陽性反応が出たことを受け、今後、国の調査チームが双方の感染ルートなどを調査する。

 県によると、13日午前10時ごろ、住民から岐阜市打越地区でイノシシ1頭が死んでいると通報があった。イノシシは体長約1メートルで、メスの成体。道路脇の水路で死んでおり、目立った外傷はなかったという。

 岐阜市を通じて連絡を受けた県は、県中央家畜保健衛生所で検査。蛍光抗体法では陰性だったが、14日午前6時45分、PCR法検査で陽性の判定が出たという。今回の問題で県が野生のイノシシから豚コレラウイルスを確認したのは初めてで、今後、国の機関で遺伝子検査を実施する。

 県はこれまで県内8市町に対して死んだり捕獲されたりした野生のイノシシの情報を提供するよう依頼していたが、対象を全県に広げた。

 イノシシが見つかった地点から半径10キロ圏内には豚やイノシシを飼う農家が9カ所あるが、すでに異常確認などの検査は実施ずみ。イノシシが見つかった場所は13日に消毒済みで、死体は県が14日中に焼却するという。

 県によると、県内の野生のイノシシの推定の生息数は2万数千頭。野生のイノシシの行動範囲は約2~3キロだが、広がる場合もあるという。

 一方、農林水産省は14日、当該農場で感染した豚の遺伝子解析をしたところ、これまでに国内で発生したウイルスとは別の型で、海外から持ち込まれた可能性が高いことを明らかにした。豚ウイルスのデータベースで、いつどこで発生した型なのかも調べている。

 豚コレラは豚やイノシシに感染する伝染病。人には感染せず、感染した豚の肉を食べても健康への被害はないという。(板倉吉延、室田賢)