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 ライバルの方が自分より報酬が多いと落ち込むのは、サルも同じ――。こんな研究結果を生理学研究所(愛知県岡崎市、生理研)の研究グループが発表した。自己評価が低くなるうつ病の研究に役立つ可能性があるという。

 研究結果は「ネイチャー・ニューロサイエンス」誌オンライン版で9月18日に掲載された。

 生理研の磯田昌岐教授(神経生理学)らは、一緒にいる2匹のニホンザルに図柄を見せて、2匹にジュースを飲ませた。ジュースが得られる確率は図柄ごとに変えた。自分の方がジュースをもらえる確率が高い図だと、「自分の方がジュースを飲める」と期待が高まっていることを示す口の動きが増えた。確率が高くなるほど動きはより活発になり、逆に相手の方の確率が高まると動きが少なくなった。相手がニホンザルではなく、物体(ボトル)だった場合には、相手の確率が高まっても口の動きに差はなかったという。

 実験中の脳の反応を調べると、大脳の内側前頭前野から中脳のドーパミン細胞に情報が伝わっていた。ドーパミン細胞は、自分の方がジュースをもらえる確率が高い図を見たときには活動が活発になり、逆に相手の確率が高まると鈍くなったという。

 磯田教授は「内側前頭前野やドーパミン細胞などの機能の解明を進めれば、うつ病の病態などを明らかにできる可能性がある」と話している。(大野晴香)