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 ライバル球団からの粋なはからいだった。プロ野球広島は16日、レギュラーシーズンでは神宮球場での最終戦となるヤクルト戦に臨んだ。試合前、今季限りでの引退を表明している新井にヤクルト側から花束が贈られた。

 本塁付近で待つ新井のもとにやってきたのは宮本ヘッドコーチ。10年前、新井に労組日本プロ野球選手会の会長を引き継いだ6学年上の先輩だ。続いて石井打撃コーチがつば九郎の人形を贈り、最後は河田外野守備走塁コーチ。2人は昨季まで広島でコーチを務め2連覇を支えた。懐かしく、ゆかりの深い人たちからのねぎらいに、新井のほおは緩みっぱなしだった。

 セレモニー前には、つば九郎からもフリップ芸でメッセージが。「あらいせんしゅ まだCS(クライマックスシリーズ)があるから さみしいことはいわない!! CSふぁいなるで またたたかいます そこまでは らいばるです CSはかーぷvsすわろーずなのだ!! そのためにもしゅうまつのT(神)D(DeNA)をがっちりしとめてください でもやっぱりひとことだけ 20ねん あらいせんしゅ おつかれさまでした いろいろとありがとう!! CSでまた!!!」

 新井はこの試合前、「大学(駒大)時代からお世話になっている球場。やっぱり思い出はいっぱいある」と感慨深げだった。思い出深いその場所に、ほのぼのと温かい時間が流れた。

 九回、大歓声に迎えられて代打で登場し、四球を選んだ。試合後、左翼席へ頭を下げた。(竹田竜世)