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 さいたま市議2人でつくる漫才コンビが、お笑い芸人の登竜門「M―1グランプリ」の予選1回戦を通過し、10月に2回戦に挑む。政治、特に地方議会に対する関心は低い。いかに関心を持ってもらえるかを考え、漫才を通じた「市政報告」で工夫を重ねている。

 「西川きよしの弟子として4年半修業して、『オチない』と言われてました。でも、市議会議員や。落ちないでよかった」

 大宮駅東口で9月中旬の夕方、さいたま市議の小川寿士(ひさし)さん(54)が行き交う人々に語りかけた。隣には、同じくさいたま市議の浜口健司さん(48)。派手な黄色のジャケットに白いスラックスを身に着けた漫才コンビ「ひさし・けんじ」の街頭市政報告会だ。

 大阪市出身の小川さんは高校卒業後、漫才師を志して西川さんに師事した。だが西川さんが1986年に参院議員になってからは、その秘書として政治の道に。2011年に当時の民主党の公募に応じてさいたま市議選に北区から立候補し、初当選した。

 相方の浜口さんも同年の市議選で南区から初当選。漫才には縁がなかったが、大阪府出身で関西弁が話せたことや当選同期のよしみから小川さんに誘われ、13年にコンビを結成した。

 以来2人はカラフルなジャケットに蝶(ちょう)ネクタイをトレードマークに、街頭や活動報告会で「漫才市政報告」を続けている。その一環で2年前からM―1に挑戦、今年も8月、3年連続となる1回戦突破を果たした。

 「政治家の話はおもしろくない。自慢話は聞きたくない。黄色の格好は想像しなかったが、見てくださる。見てくれないと始まらない」と浜口市議。

 市議会では「漫才ばっかりやってるんじゃない」とヤジも飛ばされるが、政治離れをつなぎとめる試行錯誤をやめるつもりはないという。(松浦新