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 築地市場(東京都中央区)は10月、豊洲市場に移転し、83年の歴史に幕を下ろす。長い年月をかけて、築地市場は日本の水産物の流通や食の安全を担い、魚食文化をはぐくんできた。

 北海道を震度7の激震が襲った数時間後。9月6日朝、築地市場に拠点を置く大手の卸会社(大卸)「東都水産」(東水)の坂本雅英さん(48)の携帯が鳴った。「助けてください」。相手は、北海道の水産会社だった。

 函館の北にある森町。水産会社「ハマグチ」の浜口聡さん(38)は、自慢のいけすの前で震えていた。道内全域が停電。会社のいけすの海水の循環、冷却、酸素供給のシステム全てが止まった。このままでは貝やカニが全部死んでしまう。

 「築地なら、何とかしてくれる」。いけす内の全てを築地に送りたい――。電話はそんな悲鳴だった。

 「ハマグチ」は、東水の取引先…

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