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 広島市安佐北区の安佐動物公園は17日、国の特別天然記念物オオサンショウウオの3世繁殖に成功した。同園によると、2007年に、今回と同じオオサンショウウオの「イガグリ」が世界で初めて3世繁殖をして以来2例目となる。

 3世繁殖とは、野外で保護され、飼育されたサンショウウオから生まれた子どもがさらに産卵すること。約400個の卵は現在、非公開の保護増殖施設内でオスの「ニコ」が守っている。

 飼育を担当する技師の田口勇輝さん(37)によれば、3世繁殖で大切になるのが、ニコのように巣穴を守る強いオス「ヌシ」の存在という。同園では、オスとメス合わせて6、7匹の群れで飼育している。このうち体が大きく、健康状態の良いオスがヌシとなって巣穴に入り込み、掃除などをして産卵しやすい環境を作る。そこにメスが入って産卵すれば繁殖は成功だ。しかし、群れによってはヌシが現れなかったり、掃除などを「頑張らない」ヌシがいたりすることもあり、産卵はそう簡単ではないという。ヌシを育てるために必要な条件は分かっておらず、現在も研究が進められているという。

 田口さんは「ずっと3世繁殖を目指してきたが、飼育に携わって7年目でやっと成功した」と笑顔を見せた。(土屋香乃子)