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 秋の京都非公開文化財特別公開(京都古文化保存協会など主催、朝日新聞社特別協力)が11月1日~11日、京都市と京都府八幡市の寺社など18カ所で開かれます。開幕を前に、貴重な文化財を5回にわたって紹介します。

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西福寺(さいふくじ) 「南瞻部洲(なんせんぶしゅう)万国掌菓之図(しょうかのず)」

 江戸時代の1710年に木版で刊行された仏教的世界観に基づいた世界図。世界の中心とされる須弥山(しゅみせん)の四方にある大陸のうち、人間が住む南の瞻部洲(せんぶしゅう)を描いた。中央にインドや中国をおき、東の海上に日本、画面左上にはヨーロッパも描かれる。

 作者の浪華子(なにわし)とは現在の鈴虫寺の開祖である鳳潭(ほうたん)のこと。当時入ってきた西洋の地理的知識を、仏教の世界観に落とし込もうとした苦心がうかがえる。=京都市東山区轆轤町(久保智祥)