棺おけを買い取る中国の省政府 住民が反発してまでも

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上海=宮嶋加菜子
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 中国南部の江西省で古くからの土葬の習慣を禁止し、全面的な火葬化を目指す取り組みが進んでいる。当局は住民の意識改革に躍起だが、埋葬は地域の風習に根ざした問題だけに、現場では混乱も起きている。

 「封建的な古い迷信を捨て、現代的で文明的な埋葬スタイルを打ち立てる」。江西省政府はこんなスローガンを掲げ、火葬化を推進する。

 省政府は土葬禁止の理由として古い迷信からの脱却や、華美な葬送による金銭負担の軽減などを挙げる。同省の火葬率は2017年の時点で35%。20年までに火葬率100%を目指す。

 政策の大きな柱が、棺おけの買い取りだ。

 江西省は「棺おけは死後の家」との考え方が根強く、生前に立派な棺おけを作る家庭が多い。そこで各自治体が各家庭が準備した棺おけを1千~2千元(約1万6千~3万2千円)の賠償金を払って回収することにした。吉水県では7月までに2万5458基を回収した。

 だが、住民感情は複雑だ。同県の66歳の女性は中国メディアの取材に「棺おけが回収されてから、夫は死後の安穏が奪われたと涙を流し、食欲がなくなってしまった」と語った。

 当局の乱暴な方法も反発を呼…

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