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 名古屋市港区の再開発地区「みなとアクルス」で、街びらきを記念する式典が25日開かれた。28日には、大型商業施設「ららぽーと名古屋みなとアクルス」がオープン。港エリアのにぎわいにつながると期待されている。

 みなとアクルスは東邦ガスの工場跡地で、敷地は計約33万平方メートル。地下鉄名港線の東海通、港区役所の両駅から歩いて数分の運河に面した場所にある。

 目玉は、今月28日にオープンする三井不動産の大型商業施設のららぽーとだ。関東地方を中心に全国13店舗を展開しているが、東海3県では初進出となる。

 ららぽーとは、合わせて約6万平方メートルの店舗面積に217のテナントが出店。ターゲットは家族連れだ。「子育て中のママやパパに優しい」との方針を掲げ、世代別の遊具を設けて子どもたちが遊べるエリアや、子ども向けの店舗ばかりを集めたゾーンをつくった。敷地内にはバーベキューなどに使える広場を整備し、ショッピングセンターではバーベキュー用品を買える場所も用意した。

 東海初の店舗が多いのも特徴で、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が展開している「蔦屋(つたや)書店」が初めて店を出す。街びらきにあわせて開いた記者説明会で、篠塚寛之・三井不動産リージョナル事業部長は「いろいろな初出店を実現させた。3世代がいっしょに来てもらえるような施設だ」と語った。年間売上高は300億円をめざすという。

 ららぽーとの北側では、2020年入居をめざして265戸の高層マンション建設が進み、テニスなどのスポーツを楽しむエリアを設けた。さらに東邦ガスが低炭素エネルギーをつくり各建物に送るエネルギーセンターも稼働。商業施設や住宅などでエネルギーを融通しあい、全体の効率化をめざす。

 この地域では21年以降、さらに別の新たな大型商業施設が開業する予定だ。

 再開発では運河沿いの立地をいかそうと、川沿いに遊歩道を整備し、フードコートで購入した軽食などを川を眺めながら食べられる工夫を凝らした。これまで名古屋では「運河や港といえば輸出で活用する意識が強く、水辺のまちづくりが進んでこなかった」(内田俊宏・中京大学客員教授)だけに、みなとアクルスが港湾部にもにぎわいをもたらすと期待が集まる。

 このところ、港湾部では再開発の動きが活発になっている。昨春はレゴランド・ジャパンがオープンし、10年前に破綻(はたん)した「名古屋港イタリア村」の跡地や、東陽倉庫の約2万平方メートルの土地でも開発構想が浮上。名古屋市中心部から港まで流れる中川運河沿いでは、「川をいかす」ビジネスを展開する店に行政が土地を安く貸して、川側をガラス張りにしたカフェの出店も出始めた。

 みなとアクルス周辺には船着き場が整備され、レゴランドや名古屋港水族館、名古屋駅南側の「ささしまライブ24」が29日から水上バスでつながる。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの田中三文(みつふみ)氏は「バラバラだった施設をつなげて水辺が活気づけば、次の開発も期待できる」と話す。(友田雄大)