[PR]

 名古屋大は、軍事利用を目的とする研究を行わないとする基本方針を決め、松尾清一総長らが21日の記者との懇談会で方針の趣旨などを説明した。松尾総長は「この機会に、どのような研究であっても研究成果が研究者の意図に反して軍事目的に転用され、使用される可能性があることを、研究者はしっかり認識して研究活動を行ういい機会になれば幸いだ」と述べた。

 名大は今月14日の役員会で、国内外の軍事・防衛を所管する公的機関からの資金の提供を受けて行う研究は行わないことや、軍事的利用を目的とする研究をしないことなどを盛り込んだ基本方針を決定。一方、資金提供元が軍事・防衛を所管する公的機関であっても、人道目的の研究ならば、研究成果の公開性が確保され、学内の審査委員会で認められることを条件に取り組めるとした。

 日本学術会議は昨年3月、「軍事的安全保障研究と見なされる可能性のある研究の適切性を審査する制度を設けるべきだ」などとする声明を発表。名大も基本方針の策定に向けて検討してきた。京都大や琉球大、法政大なども軍事研究を行わない趣旨の方針を定めるなどしている。(佐藤剛志)