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 名古屋市は、あおなみ線(名古屋―金城ふ頭)を中部空港(愛知県常滑市)まで延伸できるか検討する組織を、来年度初めにも設置すると表明した。2027年のリニア中央新幹線開業に向けて中部空港のアクセスを強化する狙いがあり、県などにも検討に加わるよう働きかける。

 21日の市議会本会議で、広沢一郎副市長が渡辺義郎氏(自民)の質問に答えた。河村たかし市長も「地域の産業力は絶対に落としたらいかん。空港へのアクセスをちゃんとしていくのはどえらい重要だ」と述べた。市は来年度に担当部署を新設し、あおなみ線を運行する「名古屋臨海高速鉄道」や、中部空港会社、県なども参加する協議会設立を目指す。名古屋市は名古屋臨海高速鉄道の筆頭株主。

 地元政財界では中部空港の第2滑走路建設への期待が高まっており、実現すればリニア中央新幹線とともに外国人観光客らの大幅増を見込む。現在、中部空港につながる鉄道は名鉄だけで、今後の需要増に対応できない可能性があるという。

 あおなみ線の延伸は、中部空港が開港する前の1990年代にも議論された。国や東海3県、名古屋市などによる検討組織が海底トンネルなどを検討したが、事業費が数百億円にのぼると見込まれることから、97年の取りまとめで「(延伸は)整備に向けた検討を進める」として見送られた経緯がある。名古屋市の担当者は「まずは需要予測をし、採算性を見極めないといけない。あらゆる可能性を検討しなければいけない」としている。(関謙次)