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 ホクレン農業協同組合連合会の内田和幸会長は21日、札幌市であった定例の会見で、6日未明に北海道電力が引き起こした日本初の北海道内ほぼ全域の停電(ブラックアウト)について「どういう(停電)対策を取ってきたのか。(被害の)責任の一端はあると思っている」と語った。

 ブラックアウトでは、搾乳の機械が動かせなかったり、乳業工場が操業をストップしたりしたことで、2万トンの生乳が捨てられたという。内田会長は胆振(いぶり)地方を震源とする地震と、直後に起きたブラックアウトによる酪農への被害が、6~10日だけで20億円に達したことを明らかにした。

 さらに、内田会長は「影響は長引くことも懸念される」とも話した。乳牛たちは毎日搾乳をしないと乳房炎という病気になってしまう。停電で電動搾乳機が使えず、搾乳できずに、乳房炎を発症する牛が急増。停電が解消したあとも、牛の体調不良が続き、生産量は地震前を割り込んでいるという。

 酪農家や各地のJA組合長には「北電に補償を求めるべきだ」との声もあるといい、内田会長は「JAグループ全体で対応を検討したい」と話した。

 また、地震の直前に道内を襲った台風21号でも農畜産業への被害が相次いだ。このためホクレンは、被災したJAや組合員へ総額40億円を助成することも決めた。10月中に具体的な支援策を決める。(上地兼太郎)