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 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町で22日、8年ぶりに「曳(ひ)き船まつり」が復活した。あいにくの雨の中、大漁旗を掲げた漁船が神輿(みこし)や伝統芸能の舞い手らを乗せ、大槌湾内を巡った。

 地元・大槌稲荷神社の例祭で、大漁と海の安全を祈る伝統行事。震災で担い手不足となり、7年間途絶えてきたが町観光交流協会が「町おこしの目玉に」と呼びかけ、13隻が参加した。

 「最盛期は約50隻が出ていたが、復活が現実になってほんとにうれしい」。高額な大漁旗が準備できず参加を断念した船も多いが、幼い頃から見てきた仮設商店街事務局長の阿部武さん(69)は感無量だ。「まだ仮設暮らしの漁師もいる。ぜひ祭りを見にきて応援してほしい」と話した。

 定置網やはえ縄漁などの漁船が、地域に伝わる虎舞(とらまい)や鹿(しし)踊り、神楽の舞い手や奏者を乗せ、岸壁に集まった観客に歌舞を披露した。(本田雅和)