[PR]

 外国人客を受け入れているホテル業者などが、海外で宿泊予約サイトを運営する業者との取引をめぐり、相次いで消費税の申告漏れを指摘されたことがわかった。海外からの旅行客が増えるなか、2015年に導入された「リバースチャージ」と呼ばれる新たな方式の理解不足が一因とみられ、東京国税局は注意を呼びかけている。

 関係者によると、東京や福岡など各地の国税局が昨年からホテルや旅行会社を税務調査。十数社に計約11億円の申告漏れを指摘した。3億円超の追徴課税を受けた大手もあったという。

 訪日外国人観光客は年々増え、ネットを通じて日本のホテルの宿泊予約や各種チケットの購入を行う客も多い。海外のサイト運営業者にホテルや旅行会社が手数料などを支払った際の税務処理をめぐり、ミスが相次いでいる形だ。

 消費税は、事業者が売上時に消費者などから預かった税額から、仕入れ時に支払った税額を控除(仕入れ税額控除)して納税する。海外業者へのこうした手数料の支払いには消費税が課税されず、仕入れ税額控除もなかったが、15年度の税制改正で、海外業者が宿泊予約やゲーム、広告配信といったネットサービスを国内業者に提供したとき、その対価に課税し、国内業者に納税させる「リバースチャージ方式」がスタートした。ネットビジネスの広がりを受けて欧州などでも導入が進む方式で、この場合、海外業者への支払いにかかる消費税分を仕入れ税額控除できる。

 ただこの方式は、金融機関のような一部の業種を除き、多くの一般企業は現時点では適用されない。今回ミスがあった企業の多くも適用外で、海外業者への支払いにかかる消費税分を加えないまま、誤って仕入れ税額控除だけをし、消費税を本来より少なく納めていたという。

     ◇

 〈リバースチャージ方式〉 宿泊予約や広告配信など、インターネットを介した事業者向け(BtoB)サービスについて、海外業者からサービスの提供を受けた国内業者が、支払った対価にかかる消費税を納税する。消費税は通常、モノやサービスの提供業者(売り手)の所在地が国内なら課税され、海外なら課税されない。だがネット上のサービスは国境をまたぐことが多く、課税の不公平が生じやすいため、2015年10月以降、こうしたサービスの提供を受けた国内業者(買い手)が納税する仕組みとした。

■新方式、理…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら