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 ローマ・カトリック教会総本山のバチカンが、司教の任命権問題で中国に歩み寄ったことで、バチカンの内外から異論や懸念が噴出している。フランシスコ法王は、中国との国交正常化を視野に積極的な外交姿勢を見せるが、相次ぐ譲歩によって宗教が国家の支配下に置かれてしまう、との懸念があるからだ。(ローマ=河原田慎一、香港=益満雄一郎、台北=西本秀

 今回の暫定合意で、フランシスコ法王は、中国の公認教会が独自に選び、ローマ法王が破門とした司教7人を「追認」した。フランシスコ法王に批判的な勢力からは、この譲歩によって実質的な司教の任命権を中国側に渡すことになるだけでなく、教会への国家の管理が強まり、政府非公認の「地下教会」の信者を危険にさらすといった懸念の声が上がっている。

アジアでの勢力拡大は悲願

 フランシスコ法王は、2014年に「中国に行きたい」と述べるなど、中国との関係修繕に前向きな姿勢を示してきた。暫定合意を皮切りに、1951年に断交した中国との国交正常化に意欲を見せる。中国には地下教会も含め1千万人を超える信者がいるとされ、信者数が最も増えているアジアでの勢力拡大はバチカンの悲願だ。また、宗教活動が公認されれば、中国政府の弾圧を受けてきた信者らの境遇改善につながる、との期待もある。

 しかし、バチカンの聖職者の一人は「中国での宗教活動が自由になる保障はない。法王は中国を大きな市場とみて外交的な業績を上げたいのだろうが、強権的な国家の怖さを知らないのではないか」と話す。

 バチカンでは法王が絶対的な権…

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