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 70代の女性。数カ月前から洗髪のたびに髪が抜け、皮膚科で自己免疫による多発性脱毛と診断されました。処方された塗り薬も効きませんでした。年齢のせいでしょうか。治療法はありますか。(東京都・M)

【答える人】鑑慎司(かがみ・しんじ)さん 関東中央病院皮膚科部長=東京都

拡大する写真・図版鑑慎司さん

 Q 女性が診断された「多発性脱毛」とは何ですか。

 A 一般に言う、「円形脱毛症」の一種です。円形脱毛症は、毛根を包む組織「毛包(もうほう)」をリンパ球が攻撃して髪が抜けてしまう自己免疫疾患と考えられています。1カ所に円形の脱毛部分がある「単発型」、相談者が診断された脱毛部が複数の「多発型」、頭全体で抜ける「全頭型」、まつ毛や全身の毛が抜ける「汎発(はんぱつ)型」などがあります。

 Q なぜリンパ球が毛包を攻撃してしまうのですか?

 A 免疫に関係する遺伝子の変異が背景にあると言われています。疲れやストレスがその引き金になるとされていますが、何が原因かわからないことも多いです。

 Q 治療法は。

 A 免疫の働きを抑えるステロイド薬を直接脱毛部に塗る方法があります。でも、白髪が交じって生えて、元の状態に回復しないことがあります。塗り薬が効かなければ、脱毛部へのステロイド注射、ステロイドを3日間点滴する「パルス療法」、免疫を刺激して発毛を促す「局所免疫療法」などがあります。症状が軽ければ、約8割の患者が1年以内に回復したという報告があります。

 Q 円形脱毛症は年齢と関係するのでしょうか。

 A 年齢とは関係ないと言われています。一方で、更年期の女性に多く、頭頂部の広い範囲で髪が薄くなるのが「女性型脱毛症」です。発毛を促すとされる市販薬「ミノキシジル」を塗る方法が推奨されています。男性でおでこから頭頂部の髪が薄くなる「男性型脱毛症」の治療薬には、のみ薬「フィナステリド」や「デュタステリド」があります。

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