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 北海道苫小牧市沖で2015年7月、商船三井のフェリー「さんふらわあ だいせつ」で乗組員1人が死亡した火災で、国の運輸安全委員会は27日、報告書を公表した。甲板に積んであった冷凍機付きトラックの冷凍機の配線に不備があり、配線のつなぎ目から発火した可能性を指摘した。

 火災は、15年7月31日午後5時10分ごろに起きた。甲板やトラックなど16台が焼け、8月10日午後3時ごろに鎮火した。乗客・乗員93人は救助されたが、消火作業をしていた2等航海士の男性(当時44)が一酸化炭素中毒で死亡した。

 報告書によると、火元とみられるトラックに積んであった冷凍機は当時、フェリーからの電源でモーターを稼働させていたが、モーターへの配線に一度切断した箇所があり、ねじってつなげただけになっていた。この接続方法は、火災のおそれがあり冷凍機のマニュアルで禁止されている。報告書は「接触不良、短絡など、電気的な要因によって発火した可能性があると考えられる」と指摘した。

 また、報告書では、火元を覆っていたカバーを外さずに消火器を使い続けたことや消火ホースを連結しなかったことで火元に放水できなかったことなど、消火作業に不備があったことを指摘した。

 この火災をめぐっては、室蘭海上保安部(北海道室蘭市)が今年7月、このトラックの整備をした北海道内に住む50代の会社員の男を業務上失火と業務上過失致死の疑いで札幌地検に書類送検している。(贄川俊