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 宇宙はこのまま静かに広がり続けるのか、それとも速く広がり過ぎて引き裂かれてしまうのか――。すばる望遠鏡で多くの銀河を精密に観測した結果、少なくともあと1400億年は「安泰」だと分かった。東京大学と国立天文台などのチームが26日、論文を公開した。

 宇宙は、約138億年前に「ビッグバン」と呼ばれる大爆発で誕生後、膨張を続けている。宇宙の95%を占める正体不明の「暗黒エネルギー」や「暗黒物質」によって、膨張が加速していることが分かってきたが、今度は膨張が速くなり過ぎて宇宙が引き裂かれる「ビッグリップ」が起こるかが焦点になっている。

 東大カブリ数物連携宇宙研究機構の日影千秋特任助教らは、すばる望遠鏡に取り付けた超広視野のカメラで約1千万の銀河を観測。銀河や暗黒物質の重力で遠くの光が曲がる「重力レンズ効果」を精密に調べた。

 その結果、宇宙を広げる暗黒エネルギーはそれほど増えておらず、宇宙は年齢の10倍ほどの時間(約1400億年)は存在できることが分かった。日影さんは「さらに多くの数の銀河を観測し、宇宙の終わりがどうなるのか確かめたい」と語った。論文はサイト(https://arxiv.org/abs/1809.09148別ウインドウで開きます)で読める。(東山正宜