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 「貧食」の愛称で学生に親しまれた東北大川内北キャンパス(仙台市青葉区)の「川内第2食堂」。その味を再現したカレーがレトルトで復刻された。懐かしの味で大学への寄付を集めようという狙いは、大当たり。20日に始まった初回販売の1200食分は2日で完売し、早速次回の販売も決まった。

 値段が安く、貧乏学生でも腹を満たせた。そんな食堂への愛着が、貧民食堂を略した「貧食」と呼ばれる由縁だ。1967年から、地下鉄東西線の工事で閉鎖する2008年までの約40年間、プレハブ平屋建てで営業を続けた。

 復刻されたのは当時人気だった「普通カレー」で、200グラム入り378円(税込み)。元店長の大友義弘さん(61)が大学生協に残っていたレシピを参考に、たっぷりのタマネギを使ったポークカレーの味を再現した。炒めたタマネギを加えると、より当時の味に近づくという。

 今回カレーを商品化したのは、大学基金を広く知ってもらうためだ。同大社会連携課によると、基金は学内の研究設備の保全のほか、学生向けの奨学金などに充てられる。基金残高は35億円前後で、国内の国立大学ではトップクラスだが、欧米の大学と比べ少ないという。今年4月から博士課程の学生に対する給付型奨学金を始めることもあり、財政基盤を強化する必要があった。

 大学生協のウェブサイト(https://www.tohoku.u-coop.or.jp/shopping/goods/別ウインドウで開きます)で次回販売分を受け付けており、売上金の一部は大学基金に寄付される。同課の担当者は「カレーで得られる寄付金は少ないが、基金が広く知られて寄付につながれば」。(藤井詢也)