[PR]

 石川県野々市市立富陽小学校で2016年、勤務中に倒れてくも膜下出血で死亡した教諭の山口聡美さん(当時51)について、地方公務員災害補償基金石川県支部に民間の労災にあたる公務災害を申請した夫で白山市議の俊哉さん(53)が26日会見し、公務災害に認定されなかったことを明らかにした。

 俊哉さんによると、聡美さんは5クラスある1年生の学年主任を務めていた。担任の産休などで残業が重なり、16年1月、校内での研究会中に意識不明となり、2月3日に死亡した。俊哉さんは17年2月、過重な勤務が原因として公務災害を申請した。

 県支部はこの日、「公務上の災害とは認められない」と俊哉さんに通知した。倒れる直前の1カ月間の時間外労働時間が、公務災害の一般的認定基準の一つである月平均80時間を超えていないのが理由だったという。

 聡美さんの貸与パソコンの使用記録などによると、亡くなる前年の9~12月の1カ月あたりの時間外労働は100時間前後だった。倒れる直前の4週間は20時間ほどとされたが、この間に冬休みがあったことが影響したとみられている。

 俊哉さんは「認定されても妻は戻ってこないが、勤務時間内に倒れ、たくさん時間外労働をしてきた。公務で亡くなった証しにこだわってきた。認められなかったのは本当に残念」と話した。今後の対応は、弁護士と相談して決めるという。(伊藤稔)