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 LGBTを巡る寄稿や企画が批判され、休刊を決めた新潮社の月刊誌「新潮45」。8月号に自民党の杉田水脈(みお)衆院議員の寄稿「『LGBT』支援の度が過ぎる」を掲載して批判を浴び、10月号の特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」で、さらにその声が強まった。LGBTなど性的少数者の当事者からは、休刊という判断をめぐり、様々な声があがっている。

 「臭いものにふたをしようという思考停止だ」。ゲイだと公表している元参院議員の松浦大悟さん(48)は休刊について、こう批判する。問題となった新潮45の10月号に、自らも寄稿。LGBTについての杉田議員の認識には誤解があると指摘した上で、「胸襟を開いて議論したい」と話し合いを呼びかけていた。

 地方に行けば「LGBT」の言葉の意味を知らない高齢者も多く、「理解しあえるようになるには時間がかかる」と感じてきた。「生産性」発言には複雑な思いを抱いたが、それに対する世間のバッシングの激しさには違和感を感じた。「ついこの間まで同性愛者を気持ち悪いものと見ていた人は多かったと思う。それを忘れたかのように怒っている世間に対し、『本当に皆、杉田議員を批判できるのか』と思った」

 杉田議員の文章は、LGBTの存在が急速に受け入れられる中で、変化についていけず疎外感を感じている人々の思いを代弁したものと感じているという。「杉田議員をバッシングしても差別はなくならない。そういう人たちの懐に入る工夫が必要で、心を開いて認識のずれを確認する対話から始めなければいけない」

 一方、同性愛を公表している「LGBT自治体議員連盟」世話人の石川大我・豊島区議(44)は休刊になったことを評価する。「今まで足を踏まれても痛いと言えなかった当事者が、若い人たちも含めて抗議の声を上げたことで、休刊になった」。ただ、謝罪文にはどこに問題があったかについての言及はなく、「新潮社は検証するべきだ」との意見だ。

 経済評論家の勝間和代さん(49)も、「このまま続けていくのは論外で、休刊は最低限やるべきこと。でも発売中止も回収もしていない。不買の動きや作家の反発にあわてただけでは」。休刊に至った経緯を「言論の自由への弾圧」とする声があることに対しては「人を差別し傷つける自由はない、と言いたい」と語った。

 5月に女性と交際、同居していることを公表。ネットには、中傷する言葉がたくさん載った。「LGBTを肯定的にとらえる動きが増す中、保守的な人の一部は自分たちの権利が侵されていると感じて攻撃していると思う。新潮45はそれをニーズととらえ、倫理的に許されない一線を越えてでも売り上げを増やそうとした。新潮社は短期的な利益を追って、中長期的には信用を失った」という。

 当事者としてLGBTの若者た…

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