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 英国の最大野党・労働党のコービン党首は、英国の欧州連合(EU)からの離脱について、メイ首相が掲げる現在の離脱方針案に議会で反対票を投じる方針だ。交渉が決裂し、合意なしの離脱となれば「国家の大惨事だ」とし、解散総選挙の実施に向けて政権への圧力を強める考えだ。

 英中部リバプールでの党大会最終日の26日に演説して明らかにした。EU離脱交渉では、雇用や生活水準を守り、英国全体の発展を最優先にすると強調。メイ氏に代わってEUとの交渉を担うことに自信をみせた。

 労働党は25日、離脱交渉の展開によっては国民投票の再実施も「選択肢とする」との動議を賛成多数で採択している。だがコービン氏は演説で「総選挙ができない場合、すべての選択肢がテーブルの上にある」と述べたものの、国民投票には直接言及せず、消極的な姿勢をにじませた。

 約1時間の演説では、10年前のリーマン・ショックに触れながら、政財界のエリートによる「強欲を善とする資本主義」を批判。格差を是正し、分断を修復して、英国社会の再建を進めると訴えた。EU離脱への言及は最後の10分弱だった。(リバプール=下司佳代子)