【360度動画】STU48の2人、しまなみ海道に=安冨良弘撮影
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 瀬戸内7県を拠点に活動するアイドルグループ「STU48」と一緒に瀬戸内各地の魅力を紹介する「瀬戸リスト」。藤原あずささん(20)=岡山県出身=、信濃宙花さん(15)=兵庫県出身=の2人と、サイクリストに人気の「しまなみ海道」を自転車で訪れた。

 広島県尾道市の生口島で、平山郁夫美術館に立ち寄った。島で生まれ育った日本画家の平山さん(1930~2009)の作品などを紹介している。

 平山さんは、日本に芸術や文化が伝わる経路となったシルクロードへの関心が強く、何度も足を運び描いてきた。各地で遺跡の劣化や破壊を目の当たりにし、文化財の保護を始めた。説明を聞きながら作品を見ていた藤原さんは「きっと、正義感の強い方だったんですね」と感心した様子だ。

 平山さんにはもう一つ原点がある。それは広島への原爆投下だった。当時中学3年で、広島市内にいて被爆した。自分は生き延び、大勢の同級生らが亡くなった経験から、好きな絵画に平和への思いを込めることを決意したという。「人の交流こそ平和の理想」と考え、しまなみ海道に架かる因島大橋など、橋や道の絵も数多く残している。

 美術館を出て、近くの「未来心の丘」へ。耕三寺の境内に5千平方メートルにも及ぶ大理石の庭園が広がる。藤原さんはSTU48のミュージックビデオの撮影でも訪れたことがあるが、初めての信濃さんは興味津々な様子。周囲を一望できる「光明の塔」で、2人仲良く自撮りをパシャリ。

 隣の因島では大山神社を訪れた。サイクリストには「自転車神社」として親しまれている。創立は奈良時代の773年とされ、交通の守り神である「和多志大神(わたしおおかみ)」を祭る。サイクリストの休息所である「サイクルオアシス」も兼ね、安全祈願をするサイクリストも多いことが愛称の由縁だ。

 「自転車の神様としては、日本で唯一です」と宮司の巻幡(まきはた)俊(たかし)さん。年間1万人ほどが参拝するという。この日は、滋賀県から訪れたというサイクリング部員の大学生たちが参拝していた。その様子を見た藤原さんは「唯一となると来たくなりますよね。瀬戸内以外からも来てくれるのはうれしいですね!」。

 境内に入って左手にある祈禱(きとう)参集殿の中にも、自転車を立て掛ける木製のサイクルスタンドがあった。「自転車神社」では自転車のおはらいもできるという。スタンドは、愛媛県今治市に住むサイクリング愛好家の大工さんが作ってくれたものだ。巻幡さんは「自転車に乗っていて身を守ってくれるのはヘルメットだけ。楽しいし健康にもいいけど、危険もあるから、皆さん不安があるんですね」と話す。藤原さんと信濃さんも安全を祈り、帰路についた。(橋本拓樹)