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 2001年の大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の児童殺傷事件で、2年生だった長女の優希さん(当時7)を亡くした本郷紀宏さん(53)が27日、福井県越前市の仁愛大学で講演した。3年生の学生約300人が耳を傾けた。

 本郷さんは、優希さんの遺影を持って登壇した。講演では、優希さんが出口に向かって39メートル進んで力尽きた跡が現場に残されていたこと、校門は開放され、監視カメラはなく、警備員がいなかったことを後になって知ったことなど、当時のことを説明した。

 「犯人が死刑になったからといって、奪われた命は戻らない。心を入れ替え、反省し、後悔し、謝ったとしても許されることではない。子どもたちの命は、犯人が人の心を取り戻すための踏み台ではない」と力を込めた。そして、「命の尊さを伝えられる大人になってほしい」と語りかけた。(南有紀)