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 今月上旬から和歌山県内でインフルエンザ集団感染の報告が相次いでいる。去年より2カ月早いペースだ。県などへの取材で、県内過半数の16市町村が、子どもの任意のインフルエンザ予防接種への助成制度を設けていることが分かった。ただ、和歌山市など人口が多い都市部での導入事例はほとんどない。

 予防接種には、国が法に基づいて実施する「定期」と、インフルエンザやおたふく風邪などの「任意」の2種類がある。定期は原則無料で受けられるが、任意は自費になる。

 日本小児科学会は任意接種について「効果と安全性は十分に確認されており、重要性は定期接種と全く同じ」として、積極的な接種を推奨。インフル接種は「重症化を予防する効果がある」と説明する。

 県健康推進課が県内市町村の任意接種への助成について調べたところ、インフルエンザは全30市町村のうち16市町村で、1回あたり1千円から3500円を公費負担する制度を設けていることが分かった。

 インフルエンザ接種1回あたりの費用は4千円前後(医療機関によって異なる)が多い。厚生労働省は6カ月~12歳は2回、13歳以上は1回接種が原則としており、低年齢の子どもが複数いる場合などは費用がかさむ。

 すさみ町では1歳から高校3年生まで約200人を対象に、1回目3500円、2回目3千円を助成。町内3カ所の医療機関で受診すれば、実質無料になる取り決めもしている。

 町環境保健課によると、例年対象者の7割前後が助成を利用している。担当者は「インフルエンザによる学級閉鎖はほとんどなく、感染拡大を防ぐ効果はあると感じている」と話す。

 一方、御坊市以外の8市は子どものインフル接種への助成がない。和歌山市保健所の試算では、市内の小中学生計約2万7千人を対象に、接種1回あたり1千円助成(小学生は2回接種)すると、約4500万円が必要だ。保健対策課の担当者は「財政上の制約に加え、国が『任意』としているので助成は簡単ではない」とする。

 県のまとめでは、2017年11月から18年3月の間に、累計で保育所・幼稚園から高校までの19校が集団インフルエンザで休校、611学級が閉鎖に。欠席者数は7992人に上った。

 

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(白木琢歩)