残業ないけどやりがいもない 「社長失格、変わるべきは私でした」

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高橋末菜
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 帰宅は毎日終電、週末も出勤という広告会社で取締役をしていた岩崎裕美子さん(50)。「残業をやめて売り上げが落ちたらどうするんだ」という社長の一言に愛想を尽かして退職し、2005年に化粧品会社ランクアップを設立した。

 こんどは子育て中の人も活躍できる会社にしたいと、残業を極力しない働き方に心を砕いた。でも、勤続10年という広報部の近藤良美さんは、5年ほど前までの会社の雰囲気をこう振り返る。

 「あれは暗黒時代でした」

ワンマン社長 ついてゆけぬ社員

 とにかく、社長の岩崎さんが一から十まで決めたがる会社だった。社員が作成した会員向け冊子は、細かい所まで変更を求めた。文章から文字の色、フォント、「!」マークの数まで。

 会員向けに企画したイベントを岩崎さんが土壇場でひっくり返すこともあった。朝令暮改もしょっちゅうで、社内は混乱していた。

 社員たちは休憩室で顔を合わせては、愚痴をこぼしあった。「社長から信頼されていない」「やりがいを感じない」……。

 それは岩崎さんも感じていた。

 「休憩室の存在が恐怖だった。みんながあそこで私の批判をしているんだろうなって」

 しだいに体調不良を訴える社員もあらわれだした。

 2012年、社員に満足度調査を行った。その結果をみた岩崎さんは、言葉を失った。

 ・意思決定に従業員を参画さ…

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