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朝日新聞・河合塾共同調査

 大学入試センター試験に代わって2020年度から始まる大学入学共通テストについて、「利用したい」としている大学が全体の約7割にとどまることが、朝日新聞と河合塾の共同調査「ひらく 日本の大学」でわかった。共通テストの試行調査について「難しい」という答えや、英語の民間試験導入について「問題がある」とする回答が多く、慎重な姿勢が浮かんだ。

 調査は今年6~7月、755大を対象に実施し、92%に当たる691大(昨年比27大増)が回答した。共通テストの利用方針を入試担当者に4択で聞いた結果、「利用したい」が69%、「検討中」が25%、「利用しない可能性が高い」が2%、「利用しない」が2%で、未回答は2%だった。国立大の94%、公立大の83%、私立大の63%が「利用したい」と答えた。

 昨年の調査では回答した大学の88%が共通テストについて「利用する方向」と答えていた。試行調査が昨年から実施され、実際に使われる民間試験が選ばれるなど、共通テストの動きが具体化していることを踏まえて選択肢を変えており、単純な比較は難しいが、明確に「利用したい」と答える大学は減った。今年1月のセンター試験は、国公私立大の92%が利用しており、これと比べても低い数字だ。

 共通テストがセンター試験と大きく違うのは、国語と数学に記述式問題が導入されることと、「読む・聞く・話す・書く」という英語の4技能を評価するため、民間試験が活用されることだ。大学入試センターが昨年11月に実施した試行調査では記述式問題で正答率が低い問題が目立ち、自己採点結果と実際の点数の間にも最大30%の誤差があった。今回の調査でも、入試担当者の53%が試行調査について「難しい」「やや難しい」と回答。試行調査の内容を各大学が利用することを「適切」と答えたのは27%だった。

 英語の民間試験の活用については46%の大学が「問題がある」と回答した。目的が異なる試験の結果を比較することや、試験によって受験会場が大都市だけだったり受験料が2万5千円以上だったりするため、地域や家庭の状況で受験生に不公平が生じることに不安を訴える大学が多かった。

 共通テストを「利用したい」と答えた大学にも不安はある。利用を希望する大学の59%が試行調査を「難しい」「やや難しい」と回答し、48%が英語の民間試験の活用に「問題がある」と答えた。(増谷文生)