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医の手帳・フレイル(4)

 フレイル予防のためには運動と栄養が基本であり、重要です。

 運動としては、レジスタンス運動がサルコペニアの発症の予防と改善に有効です。レジスタンス運動は筋力を高め、疲労を軽減させ、入院・入所の頻度を減らすと報告されています。最初は多くの関節を動かす運動から始め、少しずつ負荷を増やしていきます。数週間をかけて一つの関節トレーニングへと進めることが望ましいです。

 フレイルの高齢者では低負荷でゆっくりと十分な頻度で運動を行い、継続することが大切です。またバランス運動や有酸素運動も、転倒リスクの低減につながるものとされています。特にバランス運動とレジスタンス運動を併用すると、筋力の維持とバランス改善により、歩行や移動が安定します。

 生活を振り返り、じっとしている時間が多い場合には、座っている時間を減らすことから始めることです。決して無理をせずに一歩一歩進めることと、必要に応じて杖などを使って安定した歩行をするよう努めることが大切です。運動をして転倒し骨折をしては元も子もありません。

 栄養としては適切な栄養摂取を心がけましょう。特にたんぱく質の摂取は、サルコペニアの発症予防や骨格筋量の維持に有効とされています。ただし、腎疾患、糖尿病やそのほかの病気のある方は、摂取する栄養や食事については主治医と相談してください。

 また、ビタミンDは筋肉や骨の代謝で重要です。ビタミンD不足は身体活動の低下、転倒や骨粗鬆症(こつそしょうしょう)性脆弱(ぜいじゃく)骨折との関連が報告されています。高齢者は特に体内のビタミンD不足の方が多いですのでぜひ、ビタミンDの摂取(キノコ、魚などの食物や15~30分程度の日光浴)に努めてください。

 社会参加も大切です。家に1人で閉じこもらずに外に出て社会とかかわりましょう。(おわり)

<アピタル:医の手帳>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/(新潟大学大学院医歯学総合研究科 遠藤直人教授(整形外科学))