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 示された民意は再び、「辺野古ノー」だった。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の是非が問われた知事選。先の見えない課題に閉塞(へいそく)感も広がるが、玉城デニー氏(58)が安倍政権が推す候補を退け、故翁長雄志氏の遺志を引き継いだ。

 「翁長知事が『これ以上もう新しい基地は造らせない』という言葉を、思いを、命を削って全うしようとしたことが、県民の気持ちにしっかりと宿っていた。その気持ちが私を後押ししてくれた」。当選確実の知らせを受けて玉城氏は報道陣にそう語った。

 立候補表明は8月末。翁長氏を支えた共産や社民、労働組合や一部企業で構成する「オール沖縄」勢力が擁立へと一気に動いた。

 ただ、告示3日前の政策発表会見で、翁長氏の代名詞だった「オール沖縄」に触れなかった。選挙戦当初は、「辺野古反対」の訴えも、貧困対策や経済振興の後景に退いた。運動組織「オール沖縄会議」は、保守層や経済界の一部が離脱。共産や社民などの革新勢力が中心となり、反対を前面に出す革新色を薄める必要に迫られた。「辺野古の工事が進む現実があるなか、基地問題に関心が薄い若い世代には響かない」(陣営関係者)との判断もあった。

 だが「『辺野古反対』を強く言わずに翁長氏の後継と言えるのか」といった支援者からの不満も出始め、終盤は「思想信条を超えて一つに」と翁長氏の言葉をなぞって、オール沖縄の理念を訴え、「辺野古阻止」を改めて強調した。

 違いを見せたのは、米兵を父に持つ生い立ちに根ざす訴え。自身を「戦後の沖縄の象徴的存在」と位置付けたほか、「多様性」「だれ一人取り残さない政治」をキーワードにして、次世代の知事像も演出した。

「どうすれば」揺れた翁長氏

 沖縄の新しいリーダーとなる玉城氏。引き継ぐと訴えた「翁長雄志知事の遺志」とは何か。

 玉城氏陣営が9月22日に那覇市で開いた集会。雨の中、壇上に翁長氏の妻樹子(みきこ)さん(62)の姿があった。

 「政府の権力を行使して沖縄県…

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