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 ロシアのラブロフ外相は28日午後(日本時間29日朝)、米ニューヨークの国連本部で、シリアのアサド政権軍にロシアの地対空ミサイル「S300」の供与を始めたと明らかにした。シリアの防空能力が飛躍的に向上することになり、シリアへの空爆を続けるイスラエルとの緊張が高まる可能性がある。

 シリアでは、イスラエル軍の攻撃にミサイルで反撃しようとしたアサド政権軍が、誤ってロシア軍機を撃墜する事件が18日に発生。ロシア兵15人が死亡した。ラブロフ氏は、S300の供与が「もう始まっている」とした上で「あのような事件の後では、シリアにいるロシア兵の安心、安全を100%保証することに全力を尽くすことが、我々の取るべき措置だ」と理由を述べた。

 S300は政権軍が現在展開するシステムの次世代版。イスラエルのネタニヤフ首相は、「無責任な人々に高性能な兵器が渡ることは地域の危険性を高める」とし、ロシアの供与方針に強い反発を示していた。(ニューヨーク=藤原学思)