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 中国当局が新疆ウイグル自治区でイスラム教徒が多いウイグル族の人権を侵害していると批判を浴びている問題で、訪米している中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相は28日、「最近はテロ攻撃が起きていない。住民は安心して眠れるようになり、政府を支持している」と反論した。当局の対策を、米国も力を入れている「テロ対策」と位置づけ、正当性をアピールした。

 ニューヨークの米外交評議会での講演会で質問に答えた。この問題ではトランプ政権が経済制裁を検討していると報じられ、米中間の新たな火種になっている。

 王氏は過去に新疆で起きた襲撃事件について、過激派組織「イスラム国」(IS)や国際テロ組織アルカイダが生活に不満を持つ人をテロリストに育てるなどして起こした「テロ攻撃」と指摘。「住民の安全と財産を守ることが、法と秩序に責任を持つ政府の最低限の義務だ」とし、「どの政府でも同じことをする」と主張した。

 ただ、現地では漢民族による強権的な支配への不満が原因との見方もあり、人権団体は、法的な根拠がないまま多くの人が「再教育施設」に拘束されていると批判している。王氏は、当局が具体的にどのような措置をとっているのかには触れなかった。(北京=延与光貞)