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 韓国の主要朝刊各紙は31日付で、元徴用工への損害賠償を命じた前日の韓国大法院(最高裁)判決を1面トップで大きく報じた。各紙ともに判決を歓迎する一方で、日韓関係の悪化を防ぐよう求めたが、具体的な政策提案はなかった。

 進歩系の京郷新聞は「歴史的正義を確認した判決。遅かったが幸いだ」とする社説を掲載。「徴用工訴訟を審理中の他の法院も、大法院の判例に従って迅速な裁判を望む」と訴えた。ハンギョレ新聞も社説で「日帝植民地支配と強制動員自体を違法とする憲法の価値に照らした場合、当然の判決だ」と指摘した。

 保守系メディアも判決を好意的に報じた。東亜日報は1面トップで「77年の徴用の恨(ハン)を、21年の訴訟の末にそそいだ」との見出しで報道。社説で「過去の過ちへの反省もなく右傾化に走る、『危険な普通の国』に対する周辺国の懸念だけを増やす」と日本側の反発を批判した。

 一方、中央日報が1面の見出しで「韓日関係に台風」と報じるなど、日韓関係の悪化を心配する報道も目立った。朝鮮日報は社説で「韓日関係、強制徴用賠償の波を乗り越えるべきだ」と訴えた。

 ただ、徴用工らへの損害賠償と、日韓が徴用工問題を解決したとしてきた1965年の請求権協定の維持をどう両立させるのか、具体策を示した主要メディアはなかった。(ソウル=牧野愛博)